金曜日と月曜日、国会の本会議にて、野田総理の所信表明演説と安住財務大臣の財政演説、そして、それに対する民主党・自民党からの代表質問と続きました。
自民党谷垣総裁からの代表質問は、いわゆる「対案・修正型」を志向していることが感じられ、野党の立場から、本会議場を通じて国民を巻き込んだ議論を展開するという趣旨に沿ったものだったと思います。
例えば、復興債の償還期限の長短については「60年償還の建設国債と異なり民主党主張の10年の償還期限を定める合理性」を問われましたが、野田総理は「(1)赤ちゃん1人が700万の借金を背負っている状況において、これ以上若い世代に負担を負わせるべきではないこと (2)復興期間と償還期限をそろえることで、税金の使途が実感できる間に税制措置を行うこととなり理解を得られやすいこと」などの説明がありました。非常に分かりやすい議論だったと思います。
さらに、谷垣総裁からは「復興債の受益と負担の関係を明確にするために特別会計の創設が必要」との指摘がありました。これに対して、民主党は会計を区分することで足りるのではないかと議論してきましたが、野田総理は「特会設置は資金の流れの透明化の要請に応える一つの方法だ」と答弁し、指摘を柔軟に取り入れうる考えをにじませました。
こういった質疑は、テレビの前の皆さんにも、本会議場傍聴席の修学旅行の生徒たちにも、恥ずかしくない立派なやりとりだと思います。
一方、自民党からは、「小渕元総理と野田総理は『天と地』の差がある」という批判も出ました。野田総理ご自身が、小渕元総理と自らをなぞらえているならともかく、一部のマスコミ報道を、総理への批判に転嫁するのは的外れと感じました。
でも、野田総理の答弁は、「報道に大変恐縮している。小渕総理が初当選の時に地元の人と一緒に写った写真がとても好きだ。私なりに尊敬の念を持っている」と丁寧にさらりと受け流すもので、さすがだなと、同期で頷き合って聞いておりました。
地元では、本日10月31日、民主党としての代表質問を終えた前原誠司政調会長を講師にお招きしての国政報告会&パーティー。
最近は10人〜30人単位のタウンミーティングが主なので、久々に、大勢の皆さんを前にして(しかも、常日頃から直に励ましてもらったり、叱られたり、物事を教わったりしている大事な方々!)、緊張の120分強でありました。
前原さんをはじめ、大府の久野市長、連合愛知の棚橋さん、中根康浩県連代表、さらには仲間の各級議員、そのほかたくさんの皆さんから過分な褒め言葉をもらい、パーティーとはそういうものとはいえ、やっぱり慣れません・・・。でも、元気づけられました!
皆さんのご厚意を糧に、政治家として、もりもり成長していきたいと思います。
パーティーのほかにも、この週末は、古瀬戸タウンミーティング(古瀬戸の皆さん、色々とお手間をかけながら支えてくださってありがとうございました!)、效範連区・深川連区の運動会、大府産業文化まつりなどなど地元行事も盛りだくさん。
実は、これらの他にも、「第12回日韓未来構想@政策研究大学院大学」に、古川元久国家戦略担当大臣とともに参加をしてきましたが、このことはまた追って報告します。
ほぼ全日、外務委員会。
玄葉大臣の所信に対する一般質疑。
野党議員は、ほぼ全員と言ってよいほど、TPP慎重・反対一本槍。
外務委員会でこうであれば、いわんや農水委員会をや・・・、と思いつつ、夕刻農水委員会の差し替えで席に座ると、さらにヒートアップした反対論議。
私は、交渉に参加した上で、交渉主要項目ごとに日本の国益を明確にし、総合的に検討して国益を害する場合は署名しない、という自立国としての正論を主張していくことが、日本のとるべき姿だと考えています。
委員会終了後、外務部門会議で、今国会で俎上にあがる4つの原子力協定の議論。「既に署名済みのこの4つの協定については早期に承認すべきだが、それ以外に交渉のテーブルに載っている協定について、情報を共有した上で、交渉を進めるのか、一旦立ち止まるのか検討すべき。交渉の進捗状況や、協定の背後にある個別契約の中身について、次回説明を頂きたい」と意見しました。
さらに、税調・社会保障調査会合同総会に出席。いよいよ、12月に向けて、持続可能性と安心に向けた社会保障の抜本改革議論のスタートです。
朝8時より、内閣・外務・防衛部会にてPKO議論。5原則のあり方、武器使用基準の解釈問題、憲法9条との関係など。今日はテーマの頭出しという感じですが、今後骨太の議論につながる予感。
その後、国交省航空局から税制改正要望のヒアリング。
さらに、税調総会にて、復興財源確保法案の議論。
11時から17時までは、郵政改革特別委員会。ようやく、実質的議論の幕開けです。
今日は早朝より、ホテルオークラにて、「アジア太平洋地域ハイレベル会合〜革新的パートナーシップ・保健問題解決のための新たな機会」に出席。
オープニングでは、ビル・ゲイツからのビデオメッセージや玄葉外務大臣が出席しての開会挨拶。
その後はセッションごとのパネルディスカッションとなりました。
国内のポリオワクチン問題といえば、生ワクチンから不活化ワクチンへの移行の問題。これも非常に重大な課題です。
国際社会ではもう一歩手前ですが、円借款と民間セクターを組み合わせた実効性ある資金メカニズムなどにより、インドやパキスタンなどでのポリオ(ほぼ)根絶につなげたかなりの成功事例があります。
週明けから、英語が飛び交う環境で、世界の子どもの命と向きあう取組みの議論に身を置き、フレッシュな気分でスタートを切りました!
午後からは、地元に戻り、取調べ録音・録画に関するヒアリング。
夜は、フォレスタ豊田にて、トヨタ関連会社の経営陣の皆さんとの意見交換。
ほとんど最終の新幹線で上京。明日の早朝はPKO議論でスタートです。
この週末の雨予報で、愛知用水通水50周年を記念する愛知池ウォーキングが中止されたり、運動会が延期になったり、残念な思いをされた方も多かったかもしれませんね。
お天気とは関係なく、地元の自動車関連企業(東郷製作所や松尾製作所)の労働組合定期大会に参加をしました。
東日本大震災の後の減産・休業、その後の不安定な電力供給にカレンダーの変更を余儀なくされ、関税障壁の高さや行き過ぎた円高と闘いながら、増産傾向に入ったと思いきや、タイの洪水により再び見通しが悪くなっています。
働く皆さんの努力だけでは乗りきれない難局が相次ぐなかで、それでも「役割の質を高めて、自分たちにできることをやっていく」との決意を聞くとき、政治がもっと汗をかかなければと痛感します。
そのほか、月に1度のFG会も。
◯ TPPに関しては「参加しながら画策していく」道をさぐれ
◯ 日本の子どもたちには一定のまとまった期間、公益貢献に従事するカリキュラムがあってしかるべき
◯ エネルギー技術、CO2対策等、「宇宙船地球号」存続のための重要分野で日本を頼らざるを得ない状況を創りだせ
などなど、活きた言葉をたくさん投げかけて頂きました。
地元の活動は、尽きることがありません。
臨時国会が開会し、また週末中心の地元活動になりますが、地元は「政策立案の源」。しっかり水を汲み上げて、政策という果実を実らせたいと思います。
今日は、開会式をはじめ、各委員会の大臣挨拶など、臨時国会スタートの号砲が鳴った日です。
10時から、憲法審査会。2007年8月に設置されて以来、初めて実際に動きだしました。この審査会の委員に選任されたことを意気に感じ、この国の根幹の議論を積み重ねていきたいと思います。
審査会を終えて、民主党の経済連携PT総会に参加。TPPに関して、生協、連合、自動車総連、UIゼンセン、フード連合などからのヒアリング。
12時より、東日本大震災復興特別委員会の差し替え。平野担当大臣は、先日の民主党内の講演での発言に対して謝罪されました。が、前後の文脈をひけば、人の命を守るために自分の命を落とした友人に対する言葉にならない思いをあの一言に込めたこと、多くの方に理解頂いていると思います。
12時45分、開会式にあたり陛下のお迎え。
13時、開会式。
14時、外務委員会。玄葉大臣をはじめ、政務三役の挨拶。大臣は「外交の目的は国益を最大化することである」とおっしゃられました。TPPの交渉に参加をし、ルールメイキングの過程に日本の国益を最大化する立場から意見を入れ込んでいくことも、まさに外交の使命ではないかと感じました。
15時、民主党税調役員会。復興財源議論の最終決着・H24における措特重点要望とりまとめ・社会保障と税の一体改革における消費税論議、今国会の課題とスケジュール感を共有しました。
16時より、第三次補正予算や郵政改革法案についてのレク。
今日、第179回国会が召集されました。
今国会の大きな焦点は3つ。
1 第三次補正予算
2 TPP交渉参加の是非
3 社会保障財源確保のための消費税議論
国民に負担を求め、あるいは、一部産業に新しい努力をお願いするものであるなど、いずれも政治的にハードルの高いテーマです。
しかし、高いハードルであっても、超えなければならないときがあり、それが今回の国会であると思います。
そのために今必要とされている政治の仕事は、ハードルの先に何があるのかを国民に丁寧に分かりやすく説明するとともに、ハードルを超えるための政策的なバネを十分に用意することではないでしょうか。
1〜3にあてはめるならば
1 復興を果たした東日本の姿を示し、例えばそのための財源にたばこ税を充てるなら、被災地等のたばこ農家の具体的支援を遂行する。
2 TPP交渉に参加したときの日本の国益を示すとともに、農業再生の基本方針と行動計画を深化させる(←今日、その原案はまとまりました。政府の「食と農林漁業の再生実現会議」にて)。
3 後期高齢者医療制度や現行の年金制度に代わる新しい医療・年金の制度を示し、そのための財源としての消費税における低所得者対策(複数税率なのか、還付なのか、私は番号制度を構築した上で還付方式が望ましいと思っています)などを明確にする。
51日間という国会日程のなかで、しっかり役員として、あるいは平場で会議に参加し、その議論の過程を通じてこういった役割を果たしていきたいと思います。
ちなみに、もうひとつ。
もちろん、今日は本会議があったのですが、
その後、日本歯科医師会館にて、「身元確認に資する歯科所見のデータ形式等に関する検討会」にオブザーバー参加。
古川元久議員が大臣になられたことから、後任として参加をしています。
今回の東日本大震災では、歯科医師と警察を含む様々な立場の方が、ご遺体の身元確認にあたり、継続的・献身的なご尽力をされています。本当に頭の下がる思いです。一方で、課題も浮かび上がりました。歯科医院ごとデンタルデータが流されてしまいバックアップがなかった、あるいはデータの規格が統一されていなかったなどの問題です。
こうした課題に正面から自主的に取り組まれている検討会です。
身元確認において、客観データによるフィルタリングが進めば、ご遺族が何百というご遺体を確認するなどという、想像を絶する辛苦を減らすことができます。
そのフィルタリングの有力な手段が、デンタルデータです。
日本歯科医師会・日本法歯科医学会を中心に、警察庁・厚労省も参加してのこの取組みを、立法府の立場からしっかり後押しします。